Gitと文章管理のあり方

Mozilla Firefox Development Finally Moving Entirely To Git というニュースが飛び込んできました。Firefoxの開発は今後完全にGitでの管理に移行していくそうです。いいですねGit管理。きちんと管理がなされているMozillaがうらやましくて仕方ありません。

GitのようなSCM(Software Configuration Management:ソフトウェア構成管理 or Source Code Management:ソースコード管理)は今やソフトウェア開発になくてはならないものですが、私のような地方農家で勤務する人間にとっては辺りを見渡してもGitを使っている人間は一握りしかいなかったりします。業種としてソフトウェアの取り扱いがメインではないので仕方ない面はあります。しかし、TwitterのIT業界悲話を見るにGitを知らない、あるいは使えないのは珍しくない話でないようです。これは大きな損失であると断言します。

誰もがGitとMarkdownを使えるようになるべき

私のJTC経験では多くの人々が伝統的なエクセル方眼紙とそれに付随するフローチャート、あるいはパワーポイント資料の編集に時間を奪われています。単価ウン千円のエンジニアがフローチャートの矢印の配置をパワポ上で修正するのに多大な時間をかけている様子は涙を禁じ得ません。

Microsoftが提供する多くのツール、Excel, Word, PowerPoint, OneNoteなどは確かに簡単にある程度の見栄えが整ったドキュメントを作成することができます。ただし、それを修正するときは? フローチャートの中間に新たな工程を差し込まなくてはならないときは? 箱を作って矢印を加えたらExcel方眼紙のシートからはみ出て後半を作り直したりしていませんか?
箱の配置をちまちま修正するよりも大事な仕事があるのではないですか?

更に言えばドキュメントを修正したとしても、修正前のファイルとの差分はいかがでしょう。変更履歴シートを作る? OK、初版のまま放置された変更履歴シートを見たことのない者だけが私に石を投げなさい。結局個人の努力に頼る仕組みは個人の怠慢によって崩壊するのです。

そこで私が提唱するのはMarkdownとGitの組み合わせです。文章はExcelではなく極力Markdownで作成し、それをGitで管理する。Markdownを活かせば最小の労力である程度整ったドキュメントを作成することが出来ます。図表を挿入したいときはMermaid あるいは PlantUMLを使いましょう。はたまたDraw.ioでもいい。大切なのは創造的でないことを遠ざけ、本質に労力を割くことです。

そうしてMarkdownで構成された文章はテキストベースですからGitで管理することが出来ます。文字単位で過去の履歴を遡ることが出来ます。どの行を誰がいつ変更したのかも一目瞭然です。非常に有用なツールとなるでしょう。社内でGitLabサーバを立ち上げて管理できたらもう言うことないですね。

繰り返しますが昔ながらのExcel方眼紙は非常に無駄が多い。多少の見栄えのために膨大な時間を無駄にするぐらいならば、Markdownで一定の見栄えを確保しつつGitを連携してExcelでは到底不可能な管理の便利さを実現する方が遙かに有益でしょう。
 


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